この度インプレクサス・アート・ギャラリーでは、『- invisible/visible- 石川美奈子展』を開催いたします。
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石川が線を引く制作を始めたのは2010年、その最初の意識は、目の前にある空気から光をそのスペクトルに従って、糸を紡ぐように取り出すというものでした。制作はアクリル絵具を混ぜて、少しずつ諧調の異なる色を多い時には300色近く用意し、そうしてできた絵具を一色ずつ袋にいれ、画材の上に直接絞り出しながら線を引いていきます。見えないものをどのように見て表現するのか。その探求の軌跡をどうぞお楽しみください。

〜作者の言葉〜
これまで、空気をテーマに制作を続けてまいりました。その制作の中で、最初は見えるものを何らかの方法で解体することにより、自分なりの表現を模索していましたが、現在では、見えないものをどのように見るのかということが、テーマの一つになっています。

またここ数年は多中心でありつつ一つでもあるような、そのような表現を探していました。
地球規模で、自然界においても、文化的側面においても、激しいうねりが周囲を取り巻き、方向感覚を失い、途方に暮れそうにもなりますが、そのような中でも、この地球という星が存在していること、そこにこうして生きているということに対する気が遠くなるような不思議さ、またそれに対する好奇心が、どこからともない、また朧げでありつつ確実でもあるような希望もともない、私のなかに存在しています。

その不思議さの一つ一つに、私なりにではありますが、じっくり向き合っていきたいと思っています。

石川美奈子　1974 盛岡市生まれ

1999 岩手大学大学院教育学研究科教育専攻美術教育専修修了
2001 キリンアートアワード2001 奨励賞
2002 岩手県美術選奨受賞
2004 個展リアスアーク美術館「N.E.blood21 Vol.11石川美奈子展」(’04/気仙沼)
2007 「アート・記憶・場所」(岩手県立美術館、盛岡)
2014 第9会タグボートアワード　グランプリ
2016 「星空下的回望」(駁二芸術特区大義倉庫、高雄)
個展 Gallery HIRAWATA (’13,’11/藤沢)
2018 「Tokyo Illusion」(台中軟體園區Dali Art 藝術廣場B棟展覽館、台中)
2019 「点と線の宇宙」　(藤沢市アートスペース、藤沢)
個展 tagboat Gallery (2017,/東京)