Information
Media掲載2021年4月28日
型にはまらない技法 模索(岩手日報)
岩手日報4/28付、伊山桂の記事が掲載されました。
伊山桂の流儀は、先ず制作概念の文章化にあります(作者の言葉として、展覧会場入口付近に掲示しています)。それに沿って丁寧かつ大胆に制作を進めます。それは、作品を創る(造る)というよりも、自然に出来上がると行った方が近いかもしれません(展示中の『Cave 「浮遊する都市』も意図せずに萬鉄五郎へのオマージュ的作品になっています。彼は頻繁に県立美術館を訪れ、松本俊介などと併せて先人達の作品を研究しており、無意識下にまで染み込んでいるのでしょう)。
伊山は普段より聖書に親しみ、また、美術史、哲学、文学なども独学し、さらに思索を深めています(その作品群はソシュールの言語学、レヴィストロースの文化人類学、ハイデッカーの「存在と時間」をも彷彿とさせます)。
今展の作品は、コンセプトに基づき、既成の絵具ではなく、河原で拾った石だったり卵殻などをすり潰し、素材から制作しており、独特のマチエールを醸し出しています。
19歳の伊山桂の思索の視覚化とも言えるコンセプチュアルで多様な作品群を実際に目で見て、感じて、考えてみて、楽しんでみてはいかがでしょうか。
5月5日まで無休。伊山が常駐しています。